あの有名なジブリ映画に出てくる5月生まれの姉妹、さつきとメイのように季節にちなんだ名前は時代を問わず人気ですよね。
春ときいて真っ先に頭に浮かぶものは桜といっても過言ではないくらい日本だけでなく世界中で親しまれている言葉です。
今回はその桜にちなんだ名前をつけて後悔している親たちの本音に迫ります。また、桜にちなんだ名前が良くないという理由についても述べたいと思います。
「桜」がつく名前は良くないと言われる理由とは?その歴史と背景を解説
戦国時代では「短命」というイメージ?
桜は江戸時代(諸説あります)から日本人に親しまれ、春になると人々の心を癒してきました。
しかし、花が咲いてからあっという間に散ってしまうことから「短命」というイメージもついています。戦国時代では「桜」を縁起が悪いものとされていたという記録があります。
今の桜は散るまで短いという印象はあまりありませんが、当時の土壌などが影響しているのでしょうか。
桜の木の下に埋まっているもの
明治時代に活躍した小説家 梶井基次郎は、自身の短編小説「桜の木の下には」の中で、桜があれほど見事な花を咲かせるのは、桜の木の下には亡くなった馬や犬猫、人間の体が埋まっているからだと力説しています。
そのため縁起が悪いというイメージを持つ人が増えたとも言われています。
確かに動物の死骸が埋まっている箇所には栄養を吸った植物が生えることがあります。それは桜に限らないことですが、そう思えるほど当時から桜は偉大な存在だったのですね。
さくらという名前について後悔しないために知っておきたいこと
前述したとおり、桜にちなむ名前には少しばかり不安なイメージがつきものです。
しかしそれは歴史上や小説の中の話であり、実際の桜は生命力にあふれ、長寿の木とされています。
かたく強く根を張ることから川沿いに多く植えられ、人々を川の氾濫から守ってきました。
自分の子どもにつける場合は、万が一子どもが良くないイメージを知ってしまったとしても、不安にならないように、しっかりと桜という名前の由来を説明してあげましょう。
また、現在では結婚式や卒業式などの祝福の席で、塩漬けの桜を湯に入れて桜茶として飲まれるなど、縁起物としての定着もあります。
受験合格はすっかり「桜が咲く」で周知されていますね。
縁起が悪いものだったものが縁起物に変わっていく。桜という名前から日本の歴史や文化を教わることができます。
桜のイメージにぴったりな名前!春生まれの赤ちゃんにおすすめ
最近では桜をただ「さくら」として使う名前ではなく、当て字に取り入れてイメージを沸かせる名前が増えています。
心桜(こころ)
ここ数年ランキング上位に君臨する春生まれの赤ちゃんに人気の名前です。
「こころ」という名前にしたいが「心」だけではなにか足りない・・という声が多く上がっていました。桜のようにきれいな心で麗しく育ってほしいという願いを込めている親もたくさんいます。
桜(さくら)
王道の桜です。
誰もが春生まれかな?と想像できて会話が膨らみますよね。歌のタイトルにも多く使われていて、国民から愛される名前です。
美桜(みお)
「臨月や出産のときにちょうど美しい桜が咲いていて病室から見えたから」というロマンチックな由来が多かったです。
最近では桜を「お」と読むのが流行のようです。
真桜(まお)
美桜についで人気の真桜。
「まお」の「お」は迷ったけど春だったから、桜が好きだから、桜のようにまっすぐきれいに咲いてほしいからという声が多かった名前です。
桜子(さくらこ)
昭和レトロブームが流行中の近年、再燃している桜子。
少し前までは古臭い?なんて声がありましたが、どこかお上品で着物姿の女性像が目に浮かびます。
桜の名前は男の子にも似合う!かっこいい桜ネームの特徴と魅力を解説
桜ときくと女の子にしか使われないイメージですが、いえいえそんなことはないんです。今はジェンダーレスの時代で男女なんて関係ありません。
ここ数年 男の子で桜がつく名前が大人気なのです。人気上位の名前をご紹介します。
- 桜雅(おうが)
- 桜輝(おうき)
- 桜介(輔)(おうすけ)
いかがですか?女の子は桜を「お」と読むことが多い一方、男の子は「おう」と読むことが多い印象です。
おうと読むことによって力強さ、勇ましさがでる感じがします。
桜という字が持つピンクで華麗にひらひらと揺れ舞うイメージを「おう」であったり、その他の字で補って力強さを出している印象です。
名前負けしない女になる!名前に負けない自信や魅力を身につける方法
「名前負け」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
いつからか、その人の名前のイメージよりも悪い印象だった場合、「名前負けしてるね」なんて言われるようになってしまいました。つらい時代です。
そもそもそれには歴史や小説、またドラマの登場人物や芸能人が影響していることもあります。
「かわいくなりたい」、「かっこよくなりたい」という気持ちを持ち、自分磨きをすることはとても大切ですが、自分の名前に負けない自信や魅力をつける必要はまったくありません。
名前は親からの一番最初のプレゼントと呼ばれるくらい神聖なもので、その価値は誰もはかり知ることができません。
名前には必ずと言っていいほど由来があり、親と子の人生が詰まっています。その人生を愛し、名前に込められた思いを知りながら生きていくことが魅力につながっていくのではないでしょうか。
「桜」とつく名前に関するよくある質問と回答
Q: 桜の花言葉は何ですか?
A: 桜の花言葉は、優美な女性、高貴な人、儚い命などがあります。桜は日本の国花とされており、春の訪れを告げる美しい花です。
Q: 桜という名前の有名人は誰がいますか?
A: 桜という名前の有名人は、歌手や声優、女優などがいます。例えば、桜井和寿はMr.Childrenのボーカルとして知られています。また、桜庭ななみはNHK連続テレビ小説「おちょやん」のヒロインを演じた女優です。
Q: 桜という漢字はどういう意味がありますか?
A: 桜という漢字は、木と尭から成り立っています。木は植物を表し、尭は高いという意味があります。つまり、桜は高く伸びる木という意味があります。また、尭は中国の伝説上の帝王である尧の別名でもあります。尧は仁徳に優れた君主とされており、桜にも高貴さや尊厳さが感じられます。
まとめ:お子さんに「桜」という文字を名前につけることは、家族の愛情と願いを伝える素晴らしい命名です!
「桜」という名前は、縁起が悪いというイメージから近年では縁起が良いものとして伝わっていることがわかりました。
誰しも自分の好きな花や季節、景色などがあります。
そんな大切なものを自分の子に引き継ぐ、こんな素敵なことはないですね。春生まれの赤ちゃんがいる方、ぜひ、「桜」という名前考えてみてはいかがでしょうか。